投稿者: ryokosuzuki

最初に取り組むべきは、業務の棚卸しと課題の見える化です。レジ業務・在庫管理・発注・勤怠管理など、店舗運営の主要業務を一覧にし、それぞれの「時間がかかっている点」「属人化している点」「ミスが起きやすい点」を洗い出しましょう。そのうえで、最も負荷が高く改善効果が大きい業務からITツール導入を検討するのが現実的です。

経営の第一歩は、直感ではなく数字で状況を把握することです。月ごとの売上・仕入・経費・利益を記録し、「何の商品が利益を出しているか」「どこにコストがかかっているか」を見える化しましょう。Excelでも紙でも構いません。数字を把握するだけで、次に取るべき行動が自然と見えてきます。

経営改革に抵抗があるのは、「変化＝失敗するかもしれない不安」があるからです。まずは1部門・1プロジェクト単位で小さな改善活動（例：ペーパーレス化、会議の効率化など）に取り組み、短期間で成果を見える化することが有効です。「やってみたら効果があった」という成功体験を社内で共有することで、徐々に空気が変わります。

よくある失敗は、「流行のDXツールを入れてみたものの、使われない」というパターンです。重要なのは、ITを導入すること自体ではなく、「何の課題を解決したいのか」を明確にし、その目的に合った手段を選ぶことです。ITベンダーに相談する際も、機能や価格の前に「現場の困りごと」に基づいた要件定義ができているかが鍵になります。

今後の成長には、「5年後にどうありたいか」のビジョンを明確に描くことが出発点です。新市場開拓やブランド構築は時間がかかるため、中期経営計画としてロードマップを作り、それに合わせて人材の再配置や採用戦略も組み込むことが大切です。外部パートナーの活用も視野に入れると良いでしょう。